2021-05-07

【野鳥観察 / 14種】野島公園 子育てシーズン真っ盛り

タイワンリス@野島公園
タイワンリス

GW明けの5/6、本当は船橋の三番瀬でシギチを思う存分撮影したいところではありましたが、「鳥さんは可愛いけど、干潟はつまらん」という同行者の意見を尊重し、横浜市金沢区にある野島公園内の野島山にて探鳥を楽しんでまいりました。

野島公園

豊かな森林に囲まれた山頂の展望台へ続く緩やかな勾配。野鳥の鳴き声がするたびに、目線を上げて双眼鏡で姿を探します。首は痛くなりますが楽しい時間です。シジュウカラのグループに交じってモフモフとしたエナガの幼鳥が、忙しく木々を移動していました。よく鳴いてくれるので居場所は分かるけど、動きが速すぎて撮影は無理だ。

野島公園

展望台を目指す道すがらに、眼下を見渡せる切り立った崖がありました。そこに差し掛かった瞬間に...

キビタキ@野島公園
キビタキ♂

なんとキビタキ!

麓から飛んできて目の前の枝に留まり、わざわざ挨拶をしに来てくれたかのようでした。黒に映える胸元の鮮やかな橙色が本当に美しい。妻も横で「キレイな鳥さん!」と感激していました。ひとしきりさえずって、何度かシャッターを切ったのを確認すると、また麓の方へと飛び去って行きました。なんてイイコだ。もう後は坊主でもいいや。

野島公園

野島公園

野島公園

展望台前の広場からは巨大な日産の追浜工場が見えました。世界的企業の工場はスケールがデカいなぁ。

広場の脇の木にシジュウカラが猛スピードで出たり入ったりしているのが見えました。そして気に飛び込んだ時に何やら騒がしい鳴き声が聞こえます。ということは...

シジュウカラ幼鳥@野島公園
シジュウカラ幼鳥

シジュウカラ幼鳥@野島公園
シジュウカラ幼鳥

可愛い

思った通り幼鳥が枝葉の奥で静か~に親の給餌を待っていました。まだくちばしが黄色くてバフっとしてて可愛いなぁ。まだ野性味の無い幼気なまん丸な目もたまらん。

シジュウカラ幼鳥@野島公園
シジュウカラ幼鳥

ひとつ上の枝にもう一羽。こちらの子の方が成長が早そうです。でも頭にまだ産毛(?)が付いてて愛らしいわ。

シジュウカラ@野島公園
シジュウカラ

一方、親鳥は大変です。虫を取っては食べさせての繰り返し。主張の強い上の子ばかり給餌したら可哀想ってことで、ちゃんと下の子にも食べさせてあげていました。えらい!

トビ@野島公園
トビ

ひとしきりシジュウカラの幼鳥を愛でてから、展望台に上ると松の木のてっぺんでトビが羽繕いをしていました。大きくて迫力のある猛禽ですが、その顔立ちはどことなく愛嬌があります。湘南辺りで鳶に油揚げをさらわれた(食料を盗られた)経験も無いし、嫌いじゃない。

野島を中心とした大パノラマも満喫したし、エナガとシジュウカラの可愛い幼鳥にキビタキまで観察できたし、野島に来てよかったなぁと下山開始。

もう一度開けた崖からキビタキを探しますが、幸運はそう何度も続かない。すぐに諦めて歩を進めようとすると、散歩を楽しんでいる様子の地元の方に呼び止められて...

トビ@野島公園

トビ(ヒナ)@野島公園
トビ(親とヒナ)

「双眼鏡で見たらヒナが見えると思うよ」とトビの巣に案内していただきました。何て優しい人なんだ!

トビの巣は木々の奥、教えていただかなかったら、いや事実通り過ぎていた場所に上手くカモフラージュされていました。「いや毎年、そこで卵産むんだよ」とおっしゃっていました。私が展望台で一所懸命にトビを撮影している姿を見ていたそうです。本当にありがとうございました。

ヒナに添い寝する親鳥、ヒナは時折ひょこひょこと頭をもたげては、またグゥグゥと寝る。親の愛を強く感じる良い光景でした。人も鳥も一緒ですね。

トビ@野島公園
トビ

しばらくするとヒナと一緒に幸せそうに寝ていた親鳥が、我々の気配を察したのか鋭い眼光で警戒を始めました。ヒナの成長や巣立ちは人間よりも早い。貴重な親子団欒のひとときを邪魔しては可哀想なので、バイバイとその場を後にしました。

カワウ@野島公園
カワウ

下山して海岸べりを散策。カワウが潜水を繰り返すだけで、その他の鳥の気配はありませんでした。平潟湾方面の野島水路あたりまで歩いていけば違う鳥も見られたかもしれませんが、暑くなるという天気予報を信じて薄着で来たら、海岸沿いはやけに肌寒くてクルマに戻ってしまいました。根性無し。

あ、そうそう冒頭の写真にもありますように、戸塚区の舞岡公園や栄区の金井公園と同様、金沢区の野島公園においても、森林部ではタイワンリスが幅を利かせておりました。あちらこちらからペイントマーカーを振った時のような鳴き声が聞こえ、木々の枝を伝い、時には飛び移る姿も容易に確認できました。

可愛らしい姿ですが、在来の生態系への影響はもちろん、作物や住居・電線など食害も報告されているようです。私の住む町では10年ほど前からハクビシンが出没するようになっておりますが、アライグマやタイワンリスなどの侵出も時間の問題だろうか。

~ 観察記録 ~
キビタキ、トビ、ハシボソガラス、スズメ、キジバト、ムクドリ、ツバメ、カワウ、カワラヒワ、シジュウカラ、エナガ、カワラバト、ウグイス、ヒヨドリ、タイワンリス

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