3連休直後、季節外れのおかしな陽気もおさまった頃、次女の進学に目途もついたので夫婦で仙台を拠点にみちのく一泊二日の旅をしてきました。
【四寺廻廊（しじかいろう）とは】9世紀に円仁（慈覚大師）が開山し17世紀に松尾芭蕉が訪れた東北地方の4つの寺を廻る巡礼コース。2003年に岩手県平泉町の中尊寺・毛越寺、宮城県松島町の瑞巌寺、山形県山形市の立石寺の四寺が連携して「みちのく古寺巡礼 四寺廻廊」が発足した。
機会があれば残る3つのお寺さんの御朱印も集めたいと思っていたそうなので、私としても前回の仙台旅で果たせなかった宿題（せり鍋）があり利害完全一致しましたので瞬きする間に旅程を組ませていただきました。（参照：夫婦で行く初めての仙台 ～ 前編 / 後編）
東京7時56分発のはやぶさ103号は10時7分に一ノ関到着。新幹線改札出てすぐのコインロッカーに大きな荷物を預け身軽になってから、10時15分発の東北本線に乗り換え。接続が8分しかなかったのでちょっと慌てましたが余裕で間に合いました。
2駅で目的地の平泉に到着。10時半、駅を出て右にあるレンタサイクルで電動自転車をレンタルして、先ずは中尊寺を目指します。
ちなみに電動自転車は4時間900円（一般車800円）でした。1日レンタルという設定もありますが、この4時間設定が絶妙であったことを後で知ります。
初めて乗った電動自転車のアシストの強烈さに驚きつつ、12分ほどで中尊寺参道入口に到着。広い駐輪場アリ。平泉駅からの道中、それなりに勾配もありましたので一般車じゃなくて電動自転車を選んでよかった。ましてや平泉駅から徒歩を選ばなくて本当によかった。
参道入口から月見坂を登って本堂までは、そこそこ歩きでのある坂道。本堂にお参りして、二つ目の御朱印をいただきました。四寺廻廊の御朱印帳が少しずつ埋まっていくのは楽しいようで、妻の顔が綻んでいました。
金色堂を見学し終えて美味しい甘酒を一杯。
覆堂の中の金色堂、美しかった。阿弥陀如来を始めとした仏像群も艶めかしい金の輝きも素晴らしいけれど、薄暗い室内でキラキラと光る夜光貝の螺鈿細工には目を奪われました。奥州藤原氏はすごい力を持っていたんですね。合掌。
峯薬師堂で目のお守りが売られていました。毎月8日にしか販売しないとのこと。老眼に悩まされる私、「よき出会い よき巡り合わせ」ということで求めさせていただきました。
紅葉に彩られた境内のお堂を巡っていると、どこそこ美しくて何枚も何枚も写真を撮ってしまいます。
宝物庫を含めて中尊寺の境内をじっくり見て回っていたら2時間経過してすっかりお昼時になっていました。予め調べておいた月見坂傍らの『そば処 義家』でお昼。
一ノ関・平泉といえば「もち」文化らしいので中尊寺近辺のお餅を食べられるお店もリストアップしておきましたが、仙台に贔屓の餅店（訪問一度だけだが）もあるので平泉では...
岩手名物のわんこそばをいただくことに。
色々な薬味で味変しながらいただくお蕎麦は楽しくて美味しかった。特に味付きのとろろに浸けて食べるってのは新鮮な体験でした。
妻は手持ちの御朱印帳が埋まりきっていたそうで、中尊寺で新しい御朱印帳を購入しておりました。けっこう長いこと色々なところで物色していたそうですが、なかなか気に入る御朱印帳に巡り合わなかったとのこと。宝物庫で拝見した金銅華鬘（公式サイト）を紺地に金で表した、クールな美しさの御朱印帳に一目惚れして即買いしたらしい。出会いですなぁ。
お蕎麦をいただいて駐輪場に戻ってくると13時10分。次の四寺廻廊の名刹『毛越寺』へと出発します。
中尊寺から10分ちょいで毛越寺到着。山門前に駐輪場あり。
拝観料をお支払いして先ずは御朱印をお願いしてからお参りへ。
色付いた葉が沈む手水舎、ちょろちょろと滴る水の波紋が美しかった。
毎月八日はご本尊薬師如来の縁日ということで、本堂を特別公開しているそうです。日々の行いが良いはずがありませんが、中尊寺の目のお守りに続いてこの日に訪れた巡り合わせに感謝。そして合掌。
浄土庭園。こんなに晴れ晴れとした気分になるお寺は初めてです。観光客で賑わう中尊寺とは対照的に静かで穏やかな時間が流れていました。
お池をのんびり一周してから宝物庫を拝見。お願いしていた四寺廻廊の御朱印も無事受け取りました。
明朝、早起き出来たら山寺で御朱印帳を完成させることが出来てしまいますが...また旅に出る口実や原動力になるし、空けておくのが吉な気もする。
14時15分頃に平泉駅にてレンタサイクルを返却。4時間レンタルの自転車を3時間45分使用で返却しました。中尊寺と毛越寺をゆっくりお参りして、お昼もちゃんと食べてほぼぴったり4時間。冒頭でも申しましたが、絶妙な時間設定だと感心しました。
ただ私の時間管理は捗々しいものでなく、ちょっとのんびりし過ぎて14時台の一ノ関に戻る東北本線を乗り逃してしまいました。というのも平泉駅は1時間に1本しか電車が無いので、次の電車は1時間後。つまり拠点の仙台に戻るのが大幅に遅くなるというわけです。一ノ関行のバスも30分後だし、平泉駅前には何も無いし...
一泊二日の貴重な1時間をボケっと電車待ちして浪費するのも悔しかったのでタクシー（3,000円散財）で一ノ関へ。コインロッカーの荷物も受け取って悠々14時台のやまびこに乗れました。
15時21分、美味しいものたくさんの仙台到着！さぁ食べるぞ～！
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