2022-07-08

【野鳥観察】宝永火口周遊コース ~ 高鉢 / ビンズイ・カヤクグリ・アマツバメ

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休日、曇天。しかし探鳥セットをバッグに詰めこんで、3週連続の富士山へ。

なぜかといえばマイカー規制直前なのです。この休日を逃すと来年の夏まで気軽に探鳥しに行けないのです。(参照:アクセス情報・マイカー規制|富士登山オフィシャルサイト

10時半過ぎに富士山五合目富士宮口に到着。駐車料金は無料。以前はここに立派なレストハウスがあったけれど、火災により解体されてしまっていた。レストハウス跡には簡素なプレハブと仮設トイレが設置されていました。


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今季の富士山での夏鳥探しを締めくくるフィールドは、この動画にも紹介されている「宝永火口周遊コース」です。

【行程 / おおまかな所要時間】
・富士宮口五合目
   ↓ 上り20分 / 下り10分
・富士宮口六合目
   ↓ 平坦10分
・宝永第一火口縁
   ↓ 上り15分 / 下り10分
・宝永第二火口縁
   ↓
  樹林帯 35分
   ↓
・富士宮口五合目
登山に不慣れな人でも気軽に大パノラマが楽しめるトレッキングコースです。ただ山というのは舐めてかかってはいけないということは重々承知しています。なにせ日本一の山ですから、飲料水・携帯食・防寒着・登山杖などを用意しておきました。

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先ずは六合目目指してトレッキング開始。

めっちゃしんどいんですけど!

誰だ!「誰でも気軽に楽しめるトレッキングコース」なんて言ったのは!10歩進むごとに足を止めてゼェゼェと肩で息をする体たらくですよ、こちとら。

心が折れかけて引き返そうかと真剣に考えているオッサンを横目に、6合目方面から足取りも軽やかに遠足の中学生がひらひらと下山していきます。若いって素晴らしい。

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五合目 → 六合目:所要時間20分

這う這うの体で6合目に到着。この山小屋が天国に見えました。いや~地獄の20分間だった。

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200円支払って用足し。いざ出ようと思ったらロックがかかって出られず軽くパニクりましたが、冷静になって貼り紙を見たら「右手のボタンを押して出てください」と書いてありました。無事に脱出。

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森林限界。濃いガスが辺りを覆っていて下界の景色は望めません。そして陽の光もありませんので、かなり肌寒い。防寒の上着を羽織って宝永火口を目指します。

オンタデ
オンタデ
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ビンズイ
ビンズイ
ビンズイ
ビンズイ

ほぼ平坦な道を進んでいくとビンズイが活発に活動していました。平地で見るビンズイとは全然違う印象です。よくさえずり、またヒバリのように飛びながらさえずったりと元気いっぱい。

カヤクグリ

遊歩道から見下ろすとやたらと赤く見える鳥がとまっていました。正確には濃い茶褐色ですが、フィールドではとても赤く見えました。

カヤクグリ
カヤクグリ

イワヒバリかなと思いましたが、カヤクグリのようです。初めて見ました。可愛い顔立ち。

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六合目 → 宝永第一火口縁:所要時間40分

上り坂や階段の無い遊歩道の何と快適なことよ。ゆっくり自然観察しながら宝永第一火口縁に到着。

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残念ながらガスがさらに濃くなりまして、火口の雄大な姿を目にすること叶わず。ここから石だらけの急坂を下っていきます。

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踵から着地してズンズン降りるド素人。山においてはフラット歩行(参照:登山の歩き方~安全に快適に山に登る フラットフィッティング | 登山ガイド.net)をしなければいけないようですね。道理でズルズル滑ったわけだ。

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こんな高地にもトンボが。ガスで視界は狭いですが、時折、火口の方から翼の長い大きなツバメが高速で我々を掠めるように飛んで行きます。色々なモノが観察できて楽しい。

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宝永第一火口縁 → 宝永第二火口縁:所要時間10分

火口縁を下ってきました。ここからは鋭角に右折して森林限界の際である樹林帯を歩いて五合目へと戻っていきます。

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実は「この樹林帯コースが何らかの事情でクローズしていたら本当に遭難するかも」ってものすごく心配しながら、石くればかりの急坂を下っていました。途中すれ違った登山に慣れてそうな方たちも苦悶の表情で上っていましたから、我ら素人がこの坂を上って戻るなんて想像するだけで恐ろしい。

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樹林帯コースが通行可能だった時は心底安堵しました。

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ところどころ歩きづらい場所もありますが、快適に原始の森を堪能できる素晴らしい遊歩道でした。途中、鹿に出くわしました。綺麗なオレンジ色で結構大きかったです。こちらに気付いてぴょんぴょん跳ねるように逃げて行きましたが、真っ白でモフモフなお尻も可愛かった。

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アマツバメ
アマツバメ

樹林帯コース途中に開けた場所がありました。雪解け水の流れた跡でしょうか。そしてさっき宝永火口縁で見かけた大きなツバメと再会しました。この辺りで営巣しているのかな。図鑑で確認したところ、アマツバメのようです。平地のツバメも飛翔能力は高いですが、こちらは身体が大きい分、急上昇に急旋回に急降下などものすごく迫力がありました。

エゾヘビイチゴ
エゾヘビイチゴ
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サルオガセ

コケや地衣類も美しかったです。こっち方面まで手を広げちゃうと、いつまでも下山できなくなりますので、さらっと。

そして樹林帯は野鳥の宝庫でもありました。ひっきりなしに色々な場所から色々な野鳥のさえずりが聞こえてきます。ただ生い茂った樹林帯でその姿を観察するのは至難の業で、途中からさえずりを楽しみながらの散策でよしとしました。

ヒガラ
ヒガラ
ヒガラ
ヒガラ

ヒガラの幼鳥に会いました。「あんまりこっち見んな」って顔されましたので、何枚か撮らせてもらって後にしました。

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宝永第二火口縁 → 五合目:所要時間90分

通常の3倍ちかく時間をかけて樹林帯を抜けて五合目に戻ってきました。樹林帯は野鳥に限らず観察できるものが多かった証左ですね。

最初はしんどすぎてどうなることやらと思いましたが、六合目から先は探鳥や自然観察を心行くまで楽しむことが出来ました。心地よい疲労感。さぁお腹が空いた下山しよう。

オオルリ
オオルリ
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途中、先週訪れた高鉢駐車場に立ち寄りました。そしてまた駐車場付近で元気いっぱいにオオルリがさえずっていました。軽く森の中を探鳥して下山。

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御殿場インターまでの道すがらの「つけ麺 白虎」で遅い昼食をとって、帰途へとつきました。

富士山のハイシーズン直前。残念ながら大パノラマは見られませんでしたが、森林限界界隈の自然観察を大いに楽しめました。


今回「宝永火口周遊コース」での探鳥にあたり、同行してくれる妻用にトレッキングポールを購入しておいたのは正解でした。上りも下りもこれが有るのと無いのとでは全然違うでしょうから。


~ 観察記録 ~
宝永火口周遊コース:ウグイス、ビンズイ、アマツバメ、ヒガラ、カヤクグリ、ルリビタキ、アオバト
高鉢駐車場:アオバズク、ウグイス、オオルリ、ミソサザイ、キビタキ

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